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音楽、クルマなど好きなコト、モノについて書いたブログです。

【走行レビュー】Audi A4 45 TFSI quattro S line 

【走行レビュー】Audi A4 45 TFSI quattro S line 

前回の車両レビューに引き続き、今回はアウディA4の走行レビューについて書きます。
納車されて1000km走行しています。

尚、私はこれまで特に多くのクルマに乗ってきたわけでも無く、クルマ歴はごくごく普通です。走行に関してはド素人目線でのレビューとなります。仕事で社用車にほぼ毎日乗っているので社用車との比較もしていきます。

ちなみにクルマ歴は以下。
自家用車:日産ティーダ→ VWティグアン(5NCCZ型)→ アウディA4
社用車 :トヨタプロボックス(NHP160V型)→ トヨタプリウスPHV(ZVW52型)

エンジン

前回の記事でも書きましたが、確認のためA4の動力性能をおさらいしておきます。

【エンジン】ターボチャージャー付き2リッター直列4気筒 TFSI
【最高出力】180kW(245PS) 5,000~6,500rpm
【最大トルク】370Nm 1,600~4,300rpm
トランスミッション】7速Sトロニック(デュアルクラッチ)
【駆動方式】ウルトラテクノロジー付きクワトロシステム(四輪駆動)

【0-100km/h加速】5.8秒
【最高時速】250km/h
【その他】12Vマイルドハイブリッドシステム

市街地走行

エンジンを始動しシフトをDレンジに入れ、クルマを発進させていきます。
走り出すとシートベルトがキュッ!と少し締まるのはアウディ特有??

車内はとても静か。エンジン音も気になりませんし、アコースティックガラスを装備しているのでドアを閉めると密閉されてる感が凄い。

オプションの19インチを履いていますので地面のコツコツは拾います。ドライブセレクトをコンフォートにすれば多少和らぎます。

A4のSトロニックですが、DCT特有のギクシャク(シフトショック)はまったく感じません。むしろティグアンのDSGより数倍滑らか。そもそも私は気にならないタイプ(鈍感なだけ?)なので、多少ギクシャクしたところで何も思いません。というかティグアンのDSGの時から、ミッションに違和感があるような動きをしたことが無い。多少コツン!っていう明らかにクラッチがスムースに繋がらなかったような感触はティグアンの時に何回もありました。A4はいまのところ1,2回でしょうか。でもそのくらいの感触であれば私の中ではギクシャクに入らない。むしろ滑らかすぎてDCTのダイレクト感を感じない。

交通量の多い市街地を走る分には「普通」です。BMWの試乗で感じたステアリングのキレの良さは感じませんし、12Vのマイルドハイブリッドもまったく感じません。ディーラで試乗した35TFSIならマイルドハイブリッドは感じたので、45TFSIだから感じないのだと思います。

「普通」と感じる理由はもう一つあって、A4は車幅が3シリーズとCクラスに比べて広いですが車幅の広さを感じません。運転していてクルマをコンパクトに感じます。これはティグアンに比べ最小回転半径が小さいのもあります。ティグアンはとにかく小回りが利かなかった。それでいて軽やかに発進しブレーキタッチもすごく滑らか。ブレーキは特に良いです。ほぼ自分の思い通りに止まってくれます。踏み込んだ分だけ効く感覚です。

気になるところといえば、アイドリングストップからの復帰時にエンジンがかかるわけですがその時の振動が少し大きい。ブルンッって横に揺れます。

某自動車ジャーナリストがお買い物クルマに最適と言っていましたが完全に同意です。市街地でしか乗らないのであればFFの35TFSIか35TDIで十分ですね。f:id:takabosejp:20211002224750j:plain

ワインディング走行

市街地を抜けて山の中のワインディングロードを走っていきます。ここからが45TFSIの真骨頂といえるはず。

まず思うのは速度を上げれば上げるほど車体が安定するという事。これは直線でもカーブでも同じです。速度が上がるとステアリングは少し重くなります。

そのまま緩やかなコーナーに進入して思うことは、とにかく安定感しかありません。なぜ安定を感じるかというとステアリングを細かく動かす必要が無いから。コーナーに入る時に当然ステアリングを切るわけですが、一度切ったらほとんどそこから動かすことがありません。よくF1中継を見ていると解説者がオンボード映像を見ながら「ほとんどステアリングの修正が無いですね。セッティングが決まっているんですね」と良く言いますが、まさにあんな感じ。よく試乗レビューを見ていると「レールの上を走っているようだ」という感想が多いですがその通りだと思います。プリウスPHVはコーナリング中でもステアリングがふらつくのである程度ステアリング操作が必要。

少し急なコーナーに進入すると、コーナーの入り口ではフロントの重さを感じます。コーナの真ん中くらいに差し掛かると車体の踏ん張りを感じます。たとえば左カーブであれば、車体の右側で踏ん張っている感じが伝わってきます。これはおそらくクアトロの効果なんだと思っています。リアが踏ん張っているというよりも、私は側面全体で踏ん張っているように感じます。この時点で安定感抜群なわけなので、コーナーの出口に差し掛かればアクセルオンして気持ちよくコーナーを抜けられます。このコーナーリングはハルデックスの4WDを搭載しているティグアンでも感じませんでした。ティグアンやプリウスはコーナーの最初から最後までフロントが重いです。

ただし、やはりBMWのようなステアリングのキレの良さやすごく曲がる!という感覚はありません。BMWをワインディングロードで乗った事はありませんが、おそらくBMWはもっと軽やかにオーバーステア気味に曲がっていくのだろうと思います。

ドライブセレクトはオートでも十二分の走りです。ティグアンより断然トルクがあるのでとんでもない加速をします。なおかつ速度を上げれば車体は安定するわけなので、気分的に余裕をもった運転をすることができます。逆に言うと「まだ速度出しても大丈夫じゃん」って思ってしまうので、一般道で危険な速度で走ってしまう事になりかねない。

ドライブセレクトをダイナミックに設定すると、足回りが固くなりステアリングは少し重くなったかな?くらい。とにかく全体的に緩みが無くなってカッチリします(そもそもがそんなに緩んでないのだけど)。一番変化するのはエンジン。エンジンのレスポンスがめちゃくちゃ良くなります。0-100km/hの加速が5.8秒なわけですから、アクセルを踏めば体がシートに押し付けられるし、おそらく200km/hなんてあっという間に到達するでしょう。オートとは比べ物にならない加速力です。
ティグアンではSレンジとの比較になりますが、ティグアンのSレンジはとにかくエンジンが高回転で引っ張ります。ミッションのシフトアップ/ダウンはすごく雑で、DSGのシフトショックも大きかったし乗りにくかった。A4はエンジン回転数はしっかりコントロールされていて、Sトロニックもシフトショックは無く滑らかのままです。A4はダイナミックにしてもエンジン音の演出が無いので、疑似的にでもなにか演出してほしかった。

ワインディング走行でもう一つ良かったところが、下り坂でエンジンブレーキがしっかり効くこと。ティグアンはエンジンブレーキが全然効かなかったのでこれはDSGの特性なんだなと理解していましたが、A4に乗り換えてめちゃくちゃ効くことに驚きました。

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余談ですが、ヴァーチャルコックピットのメータが「クラシック」か「スポーツ」か選べるのだけどほとんど違いが分からない。。。せっかくだから明確にデザインの違いを分けてほしかった。

高速道路走行

高速道路です。飛ばしたくなる気持ちを抑えての走行となります。
高速道路なのでACCとレーンキープアシストを使ってみます。前回の記事でも書きましたが、ACCとレーンキープの設定は別です。プリウスPHVはACCと同時にレーンキープも動作します。ティグアンにACC機能は無かったのでプリウスPHVのACCとの比較となります。

まずプリウスPHVのACCはONにしていなくてもレーンを見ていて、はみ出しそうになれば修正しようとします。A4のレーンキープはOFFなら何もしません。

レーンキープとACCをONにしてみます。
レーンキープのステアリング修正ですが、はみだしそうになるとプリウスPHVのほうが強く戻そうとします。「クイッ!」っていう感じでステアリングが動きます。一方A4ははみだしそうになってもステアリングはほとんど動きません。はみ出させないぞ!って感じでグッと耐えてるようなイメージ。じわーーーっと戻そうとします。ACC(追従)に関してはプリウスとA4で大きな差は感じませんでした。

ちなみにプリウスのほうがやたら警告音を出します。(車線はみ出しなど)
そしてプリウスもA4もステアリングを持って荷重をかけてあげる必要があります。手を放す、またはステアリングを触っているだけでの運転はできません。A4のレーンキープとACCは思ってたより悪くない印象。この辺は評判の良いスバルのアイサイトと比べてみたいですね。

次に普通の高速走行ですが、前述したようにとにかくパワーがあるので追い越しと上り坂は楽ちんです。そしてコースティングモードを積極的に使います。以下、アウディによるコースティングモードの説明ですがまさにこの通りです。アクセルペダルから足を離すとエンジンの回転数が下がり、Sトロニックが何速に入っているかの表示が無くなります。エンジンブレーキも使わないので惰性で走り続けます。アクセルオンかブレーキを踏むとクラッチが繋がります。これは一般道でも普通に発生します。↓の説明だと「効率モード」走行中って書いてるけど、オートとコンフォートモードでもコースティングしてます。

Sトロニック搭載車でクルージング中に、燃料消費を抑えることができるのがコースティングモードです。アウディ ドライブセレクトで「効率モード」を選択して走行中に、アクセルペダルから足を離すと自動的にクラッチが切れ、エンジンはアイドリング状態になります。エンジンブレーキがかからず、穏やかに速度が落ちていくため、トータルではアクセルペダルを踏む時間が短くなり、燃料消費量の抑制につながります。

https://www.audi.co.jp/jp/web/ja/brand/technology/driving_performance/efficiency.html

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まとめ

CARWOWのように4段階評価しようかと思いましたが、「購入」にしかならないのでやめました笑。終始ダラダラと書いてしまったので最後に言いたいことをまとめます。

〇 良いところ

・運転が楽しい。運転が上手くなったような気にさせてくれる。
・クルマが軽い&コンパクトに感じる。
・余りあるパワーと安定感。
・文句なしのブレーキタッチ。

乗っていて思う事は「欠点は見当たらない」この一言に尽きます。A4を買う前は「機械式センターデフが無いクアトロってどうなの?」とか「V6に乗りたいなぁ」って思ってましたが、いざA4を買うと気にならなくなるもんです。

✖ いまいちなところ

・走りはBMWのほうがもっと楽しいはず。

やはり走る楽しさはBMWが上だと思っています。実際にBMWでワインディング走行したわけではありませんが、CARWOWでのアウディレビューではほとんどの車種で「運転するのがもっと楽しいクルマは他にある」とされています。これはBMWの他にジャガーアルファロメオを指していると思います。一度でいいからピュアFRに乗ってみたいものです。

最後に、私が運転して感じたことに近いレポートをしているYoutubeを紹介して終わります。まずは五味さんのチャンネル。五味さんはBMWのスクール講師もしていたようでなのでBMW好きと思われる。他の動画を見ててもそう感じる。

レーシングドライバーの谷口さんのレビュー。現役のレーシングドライバーは説得力があります。「アウディは今まで外したことが無い」という言葉の重みよ。

以上、Audi A4 45 TFSI quattro S line の走行レビューでした。
これからもアウディの記事を書いていきます。